SDGsと日本の「木」の話

ヤマムラ本社のある新庄市は旧戸沢藩(新庄藩)の中心地です。明治11年にイギリス人女性冒険家イザベラ・バード・ビショップが訪れ、現在の新庄市の隣の金山町(かなやま)の三角の山並みの美しさを著書、日本奥地紀行に記しています。

戸沢藩の林業は、その後も引き継がれ現在に至っています。ここで産出される杉は金山杉と呼ばれ、冷涼な風雪に耐え、ゆっくりと育った杉材は強度が強く、木目は細かく美しい銘木です。金山町の大三輪(おみのわ)の森では徳川吉宗(1716頃)の頃に植えられたと伝わる樹高59mに上る杉の木を見ることができます。そこではきめ細かく節のない木材を採るために輪形に植林する当時の人の知恵を知ることができます。

新庄・最上地方は、東日本最大の杉集成材工場や東北地方有数の杉製材工場があるなど東北を代表する木材の産地です。その中にあってヤマムラは小規模ながら、JAS機械等級区分構造用製材を行い、国産木材の現代建築への利用拡大の可能性を追究しています。

私たちは、持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています

(株)ヤマムラでは製材工場の見学会を提供しており、主に地元、山形県や宮城県などから小中学生や高校生を中心に受け入れており、また農林大学生や他地域の市議会議員団視察などご要望には広く応えております。製材工場で木に直に触れ、ぬくもりや匂いなどを感じることで実体験として林業や製材への理解が深まります。見学会では「木材」を利用することが気候変動への具体的な対策となることを説明しています。

杉の原木からどのように柱・梁や板材が作られていくか説明し、木材乾燥機の役割や最新式のグレーディングマシンの実演による木材強度の計測や含水率計の様子なども実演して見せています。

新庄市中核工業団地には、集成材工場やバイオマス発電所も所在しており、1本の木をすべて活かすことができます。

R4年度の工場見学会の実績
鶴岡市立鶴岡第五中学校
仙台市立東華中学校
仙台市立南中山中学校
仙台市立青陵中等教育学校

ヤマムラは「やまがた森林ノミクス」の一環として山形県 最上総合支庁森林整備課に協力して木材の循環利用の仕組みなどについての学びを支援するものです。

これらの野外活動は林業体験やバイオマス発電所の見学などを含み、「木」の循環型利用を実体験できるプログラムとして開催されています。